※先週末行われた「佐藤康行の引きこもり家族支援」での講話です
学長:引きこもりというのは、ひと昔前、相当前まではあまり聞いたことのない言葉でした。
なぜそういうことが起きるのか、なぜ心の問題、精神疾患の方が増えるのかということです。
簡単にいうと、私がいうのは、愛の反対は恨みや憎しみではなく、愛の反対派は価値観だというふうに言っています。
価値観?って思う方もいるかもしれませんが、時代の変化、たとえば、日本は戦争の道にありましたね。
戦争で育った人達。
戦争に行った人達。
その価値観と平和の価値観は違いますよね。
戦争が終わって、その戦争のエネルギーはビジネス、お金の方に向かっていって、
そして、日本は世界第二の経済大国になりました。
しかし、それはまさに泡となって消えました。それをバブルといいます。
また、そのバブルの真最中で育って来た人達の価値観。そのバブルがはじけて、そして、もう一回、目が覚めたように、また生き直していく。
その時の価値観と今の子供たちの価値観は全部違うのです。
皆さんは一人一人見ても、皆んな優しくて良い親だということは顔を見るとわかります。
しかし、なぜ子供にそういうことが起きたり、そういうことになるのか、
このカラクリをはっきりわかって、何をどうすれば良いかわかれば、それは変わってくるというふうに思います。
価値観の違い。
皆さんは、親としてこれが良いことだということを子供に教えて、でも子供は違うわけです。
その価値観の違いがぶつかり合いになり、
それがお互いにわかってくれない、
お互いに愛の気持ちでやっているのに。
親は親で子供は全然わからない子だと。
子供は子供で、親は何もわかってくれない。僕達、私達の心を。上から押し付けるだけだ。
まさにお互いに価値観と価値観がぶつかり合いになる。
お互いに良かれと思ってやっているから、お互いに反省というのがないから、ずーっとそのまんま永久に続いていく。
たとえば、最初の段階は、結婚して子供ができる。結婚は当然男と女です。
本来、男と女は愛し合うことによって子供ができるということなのに、
本来、男と女はそういうはずなのに、お父さんとお母さんが戦争をしている。
どっちの味方になっていいかわからない。不安だ。どっちかいなくなるんじゃないだろうか。
喧嘩なんか聞いてられない。耳を塞ぎたくなる。
そして、防空壕のように家に閉じこもって出てこない。
聞きたくない、見たくない、耳を塞ぎ、目を塞ぎ。表に出ても良いことなどないはずだと思ったりする。
そいうことで、皆さんのビフォーアフターを聞いていると、明かりが見えています。
その明かりを思いっきり開いていくことで、心のわだかまり、人間の心対心の絡まりが、パラパラぱらっと解けてきます。
パラパラパラパラーっと本当に解けて、さっと何事もなかったように、変化していくことになるでしょう。